サイゾー連載が書籍化『オトメゴコロスタディーズ フィクションから学ぶ現代女子事情』

  • 2022.03.30

「サイゾー」に6年半連載したコラム「オトメゴコロ乱読修行」が『オトメゴコロスタディーズ フィクションから学ぶ現代女子事情』として書籍化、4/15に発売です!(単著が月に2冊も出るなんて、もう俺死ぬんじゃないかな)表紙、超超超超超すてき。めちゃ頬ずりしたい。写真は新進気鋭の写真家・遠藤文香さん。この花の写真がさあ、本の内容と深~いところで符合してて、もう最高of最高。装丁だけで一晩呑める。紙の本バンザイ!

内容は、フィクションに描かれた女性性(オトメゴコロ)を、いち文化系中年男性の立場から分析・研究するというコンセプトのコラム集です。稲田の6年半にわたる女性観の変遷までわかるという誰得な。全仕事の中でもっともリミッターを外して書き続けたガチの魂テキストであり、膿みと煮汁のマリアージュ。毎月が難産でした。私の初単著『セーラームーン世代の社会論』(2015) が女子論のライトサイドなら、本書は確実にダークサイド。かつ私のこっち方面(どっち方面だ)仕事の集大成です。

収録回は厳選し、徹底的かつ偏執的に加筆修正と編集を敢行。女子SPA!や現代ビジネスに寄稿したお気に入りのコラムも何本か収録しました。

でね…すいません、400ページあります(笑)。このご時世、売れない本の2大要素である「コンテンツ評論」×「文字多い」という二重苦なシロモノですが、誰が偉いってさ、こんな本を刊行してくれたサイゾーさんですよ!!よく出した!ありがとうすぎる。

謝辞述べさせてください。 連載を立ち上げ、無名のライターにチャンスを与えてくれた初代担当H氏。キレッキレのサブカル素養とクリティカルな女性視点の導入によって、連載を別次元に進化させてくれた二代目担当T氏。書籍化をさくっと会社に通し、写真家起用の装丁とデザインと編集に超絶手間をかけてくれた三代目担当N氏。編集者が書き手を育てる、その言に偽りなし。みんな!出版文化は死んでないよ!泣いていいよ!!泣いて!!

ちょっと思い出語りします。私、ライターになって初めての署名連載が、某サイトでコラム1本3000円だったんですよ。その時、40歳になるかならないかだったけど、心から嬉しくてね。採算度外視で月2本書いてました。で、その1年後にサイゾーPremiumでオトメゴコロ乱読修行が始まったんですけど(のち紙に移行)、たいして変わんない文字数のコラムなのに原稿料が一気にウン倍になったんですよ。3000円から、一気に。泣いたね。マジで泣いた。その時の感動と感謝は今でも忘れない。今でもはっっっきり思い出せる。あれは福音だった。フリーランスでやってけると確信した瞬間。そっから始まった連載がね、今回1冊にまとまったわけです。感無量って1000回言っても足りない。

届け、この想い。いろんな人に!