『このドキュメンタリーはフィクションです』見本誌到着&内容紹介

  • 2024.09.13

50歳の誕生日の朝、1年版ぶり通算9冊目の単著の見本誌が到着しました。題して『このドキュメンタリーはフィクションです』(光文社)。9月26日発売です。

身近なドキュメンタリーを取り上げながら、ドキュメンタリーの「おもしろがりかた」を私なりに解説した、評論というか指南書というか。ポイントは、ドキュメンタリーとは作り手の作為まみれであり、客観的でも中立的でもない、だからこそっ!おもしろいんだっ!という心の叫び。

取り上げているおもな作品は、『さよならテレビ』ほか東海テレビドキュメンタリー、『FAKE』ほか森達也作品、『アメリカン・マーダー』『ザ・コーヴ』『主戦場』ほか海外作品、『エンディングノート』ほかセルフドキュメンタリー、NHK『映像の世紀』ほか構成もの、『さようなら全てのエヴァンゲリオン』ほかメイキングドキュメンタリー。果ては『水曜日のダウンタウン』といったお笑い番組や「プロレス」ジャンルにも「ドキュメンタリー性」を見出し(ここが本書のハイライトかもしれない)、『山田孝之の東京都北区赤羽』などのフェイクドキュメンタリーにも踏み込みます。

本書は光文社の電子雑誌「ジャーロ」の連載をまとめたものですが、加筆修正をはるかに超えた論の補強と書き下ろしと再構成を施したので、章によっては連載時の原型をほとんど留めていません。

目次はこちら。これを一瞥して「おもしろそう」だと思った方は、書かれていることも、言及している作品も、きっとおもしろがれます。映画に詳しい必要も、ドキュメンタリーに詳しい必要もありません。知的好奇心があり、インターネットのテキストは物足りないと感じている方なら、誰でも読めるように書きました。

帯文はドキュメンタリー上映の総本山、ポレポレ東中野の大槻代表に書いていただきました。ご自分が納得できない作品、納得しない切り口では絶対に上映しない大槻さんですから、本書のプルーフを読んでいただけないかとお願いする際にはすごく緊張しました。読んでいただいたうえでお断りされる可能性ももちろんありました。しかし、頂戴した帯文は…こちらが想定しうる最高of最高のものでした。大槻さんに面白く読んでいただけで、私は満足です(発売前ですが)。実は表1の帯文は抜粋で、全文は袖部分に掲載してあります。

本を出すときは、毎回巻頭のエピグラフ(題辞)を何にするか考えるのが至福の時間なのですが、今回はね、もうオザケンの『アルペジオ』一択だった。