新連載!「ジャーロ」で「ミステリーファンに贈るドキュメンタリー入門」スタート

  • 2022.01.29

シネフィル(映画狂・映画通)じゃない人向けに、ドキュメンタリーの楽しみ方を指南する連載を、光文社の隔月刊ミステリー雑誌「ジャーロ」No.80からスタートします! 題して「ミステリーファンに贈るドキュメンタリー入門」。毎回1本のドキュメンタリー作品(映画、配信シリーズ等問わず)を「教材」として取り上げ、ドキュメンタリーというものの悪魔的・麻薬的なクッソ面白さを、私なりの視点で解説するコラムです。

いいですか皆さん、「ジャーロ」ですよ! 「EQ」の流れを汲む由緒正しきミステリー文芸誌の! 今は隔月刊の電子雑誌なんですけど、今号(No.80)からリニューアルされて、小説以外にエッセイや評論やマンガもスタート。その布陣に入らせていただきました。

注意していただきたいのは、いわゆる「古今東西のドキュメンタリーの名作を順番に紹介する連載」ではないということ。私のなかでどーーうしても皆さんに伝えたい「ドキュメンタリーの面白さ」というものがたくさんありまして、それを端から順に解説するのにもっとも適した「教材」は何だろう?という観点で毎回の作品を選びます。

で、第1講というか第1回の教材はNetflix作品『アメリカン・マーダー 一家殺害事件の実録』。これはもう、絶対に連載ド頭で言っておかなきゃと決めていた「ドキュメンタリーは決して“中立”ではなく、恣意と主観の産物である」を最高に下世話な形で映像化したシロモノでして。関連して、技術の進化がドキュメンタリーのありよう変えたみたいな話も。記録媒体がフィルムやテープからデジタルビデオになったことで「回しっぱなしOK」になった、とか。

「入門」と謳っているだけに長期にわたる「連続講義」を意識しています。決してシネフィル向きではなく、市民大学のカジュアルな一般教養のイメージ。

何が楽しいってね。WEB記事に求められがちな短期的な話題性や時事性、過剰な口当たりの良さ、バズる仕掛けなどを一っっっ切考えなくてもよい遊び場を与えられたことです。存分に遊び倒してやりますよ。フフフのフ。だから、第1回からいきなり8000字あります(笑)。

あと、講義とは別に新作1本を1000字弱のショートコラムでも取り上げます。今回は12月に公開された『クナシリ』。外国人監督が撮る日本絡みの政治問題って、もうそれだけでドキドキするよねえ。

ちなみに「ジャーロ」は電子雑誌です。↑の写真に文芸誌っぽい誌面が写っているのは、執筆者には特別に「掲載誌」が紙で送られてくるから。

なお、私の連載部分を含むエッセイや評論パートは「ジャーロ」の試し読み版「ジャーロ dash」にて無料で読めます。こちら↓